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コンピテンシー評価とは|採用時の課題と対策!精度を上げる方法を解説

  • リファレンスチェック

採用時のミスマッチ対策として、コンピテンシー評価を活用する企業が増えています。

従来の採用選考では、候補者の適性を見抜きにくいという一面があり、その対策として効果的だと考えられているからです。

本記事では、コンピテンシー評価の概要に加えて、採用選考でコンピテンシー評価が求められる背景や活用時の課題、評価の精度を上げる方法までを解説します。

コンピテンシー評価とは?

まず、コンピテンシー評価の概要や評価の基準、特徴を見ていきましょう。

ロールモデルの行動特性が基準

コンピテンシー評価で基準となるのは、高い業績を上げている人材(ハイパフォーマー)の行動特性です。

たとえば、営業職であれば、傾聴力(ヒアリング力)や課題発見力、提案力などの要素が挙げられます。これらの要素を行動特性として抽出し、評価基準や評価項目に落とし込みます。

また、この評価は業務に当たる際の心構え(マインドセット)や能力といった見えない内側の部分に働きかけるのではなく、ハイパフォーマーの行動という見える外側の部分を真似ることで成果を上げようとするのが特徴です。

さらに、重要なのは、評価基準となるロールモデルの選定です。理想的なロールモデルを作り上げる(理想型)、社内のハイパフォーマーを選出する(現実型)、または両者をかけ合わせる(混合型)という3つのパターンがあります。

評価にはレベルがあり、「実行できていない」「指示があれば実行できる」「主体的に実行できる」のように、3~5段階とするのが一般的です。自己評価と上司や同僚といった他者による客観的な評価を総合して、評価が決定されます。

職種によって異なる行動特性

求められる行動特性は、業務によって異なります。前述した営業職の場合、初めての人との関係構築が円滑にできることを含むコミュニケーション力や、電話やメール、訪問の数をこなす行動力などもあるでしょう。

その一方で、経理職に求められるのは、作業を間違いなくこなす正確さや丁寧さ、期限やルールを遵守する規律性、数字ひとつの入力ミスを発見する精緻さなどだといえます。クリエイティブ職では、情報収集力や課題解決力、具体的なデザインに落とし込む表現力などが求められるでしょう。

職種に加えて、役職者(管理職)かどうかでもコンピテンシーは変わります。また、製造業やITサービス業など業界が変われば、全社共通となる行動特性は異なるでしょう。

事業や環境の変化に応じて更新

コンピテンシーは、会社の事業や環境の変化に応じて見直す必要があります。たとえば、既存事業の維持拡大を担う人材と、これまで挑戦したことのない新規事業の立ち上げる人材とでは、求められるコンピテンシーは当然異なります。

昨今はSNSの普及や生成AIの進展など、生活様式や社会環境が大きく変化しています。さらに好況不況といった経済状況の変化によっても事業を方向性は変わるため、それを支える人材のコンピテンシーも変わっていくのが自然です。

1970年代にアメリカで生まれたとされるコンピテンシー評価が、1990年代に日本で導入され始めるようになったきっかけも、経済に甚大な影響を与えたバブル崩壊だといわれています。

当時の雇用慣行だった年功序列や終身雇用ではなく、実力や成果にもとづいて人材を評価する必要性が高まったことが背景にありました。

コンピテンシー評価が人材採用・確保に求められる背景

ここでは、社内の評価制度としてではなく、人材の採用や確保にコンピテンシー評価が求められる背景を見ていきましょう。

生産年齢人口の減少と厳しくなる人材獲得競争

大不況によって年功序列や終身雇用といった日本型雇用慣行の維持が難しくなったことに加えて、生産年齢人口(15~64歳)がピークを迎えたのも1995年です。そこからは減少に転じ、2023年10月時点で7395万人と、1331万人も少なくなっています。

生産年齢人口の減少は、企業が少ないパイを取り合う形で優秀な人材や期待できる人材の獲得競争を激しくしているといえるでしょう。

転職の機会増加に加えて未経験から成長産業への人材移動といった人材の流動化も進み、候補者の学歴や職歴を含む経歴は多様化しています。このような状況で、採用側が候補者の何を評価するかという基準として、ハイパフォーマーの行動特性に注目するコンピテンシー評価が求められています。

行動を見習い成果につなげるコンピテンシー評価

コンピテンシー評価の基準は、ハイパフォーマーの行動特性です。つまり、高い業績を上げる人のマインドセットではなく行動を、誰もが取り入れられるようにするための評価制度だといえます。

一方で、年齢や経験年数といった評価基準では、実力や成果が見落とされてしまいがちで、成果だけに注目すると、手段や信頼性が見えにくくなりがちです。その点、行動特性を見習えるコンピテンシー評価は、成果や生産性向上につながりやすいといえます。

さらに、採用時に導入すれば、学歴や知識、資格、スキル、経験などでは測れない行動特性を確認できるでしょう。こうした「行動ベースの評価」を取り入れることで、採用後のミスマッチを減らせる可能性が高まります。ミスマッチの低減が期待できることから、コンピテンシー評価が求められているといえます。

採用時のコンピテンシー評価の課題と対策

採用にコンピテンシー評価を導入および運用する際の課題と対策を見てみましょう。

導入時:課題と対策

【課題】

・コンピテンシー評価の構築

・従来の評価制度との関連づけ

導入までの課題としてまず挙げられるのは、コンピテンシー評価制度そのものの構築です。ロールモデルを3つのうちのどのパターンにするかはもちろんのこと、行動特性を抽出したり、評価レベルを設定したりと、評価制度そのものを構築するための労力や時間がかかります。

従来の評価制度との関連づけも重要です。評価制度は昇給や昇格に直結していますので、刷新するのか併用するのかを明確にします。刷新する場合は、段階的になのか指定日から一斉に切り替わるのかも重要です。コンピテンシー評価を併用する場合には、既存制度との評価割合も決めておきましょう。

【対策】

・コンピテンシー評価導入の周知

・ロールモデルの選出

・専門家のサポートを受ける

現実型や混合型のロールモデルにする場合、各部署から適切な人材を選出してもらわなければなりません。新たな評価制度を導入する際にはまず、役職者などにコンピテンシー評価制度の概要や導入の目的、期待する効果などを説明するところから始めます。その上で、各部署長に協力を求めましょう。

新しい制度を構築し導入するのは、簡単なことではありません。必要であれば、専門家のサポートを受けることも検討しましょう。

運用時:課題と対策

【課題】

・評価が面接官のスキルや主観、バイアスなどに左右されやすい

・コンピテンシーを定期的に見直さなければならない

コンピテンシー評価を運用する際の課題は、評価者である面接官のスキル不足や評価バイアスです。面接という限られた時間内で、どこまで候補者の行動特性につながる言動を確認できたかというスキルに加えて、主観や好みで評価してしまうバイアスがあることも理解しておきましょう。

また、職種ごとや役職者向けに設定したコンピテンシーは、定期的な見直しが必要です。会社の事業の方向性に合っているか、顧客ニーズを満たしているかといったコンピテンシー評価の土台となる「評価される業績」という部分に合わせて調整しなければなりません。

【対策】

・面接官に評価者研修を実施する

・コンピテンシーの見直しを決める会議を定期的に実施する

・リファレンスチェックを実施する

面接官の評価スキルやバイアスについては、評価者研修を実施しましょう。設定したコンピテンシーは、見直しの必要性を確認する会議を設けたり、コンピテンシーについての質問を受けるフォームを用意したりして、見直しやすくしておくことをおすすめします。

面接官と候補者に加えて、第三者の評価を取り入れることで客観性を高められるのが、リファレンスチェックです。候補者の自己申告がどれくらい信頼できるものなのかを確認でき、採用判断の補完材料として活用できるため、対策として効果的だといえます。

コンピテンシー評価の精度を高めるリファレンスチェックの活用

人材の流動化が進む昨今、採用選考でのコンピテンシー評価の活用には期待が寄せられているといえるでしょう。

一方で、応募書類や面接などで得られる情報は、基本的に候補者の自己申告にもとづきます。面接官側にもスキル不足やバイアスといった課題があり、その限界を補う手段として、第三者からの客観的な情報を得られるリファレンスチェックが効果的です。

採用の客観性を高めたい企業は、マイナビ提供のリファレンスチェックサービス「TRUST POCKET」で、コンピテンシー評価の精度向上を図りましょう。

【参考】リファレンスチェックとは?具体的な実施方法と注意点【2025年9月最新|人事担当者必見!】

この記事を監修した人

TRUST POCKET 運営事務局

TRUST POCKET 運営事務局

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